メコン川クルーズ・乗船レポート 5日目

■5日目 養魚場と信仰を集めるお寺、国境を越えカンボジアへ


イスラム教徒であるチャム族の手織りストールを販売する工房へ。家には大きなベッドが鎮座していて、独特の文化を伝えています。壁には各年のメコン水位が記録されていました。

チャオドックはベトナムとカンボジア国境近くにある町。川沿いに並ぶ屋形船型の養殖場を訪れました。養殖方法はカンボジアから伝えられた方法なんだそう。この地域の人々のたんぱく源になる他、ホーチミンのレストランに出荷されます。お店では魚を発酵させたものが並んでいました。

神聖なるサム山の麓にあるカラフルな仏教寺院西安寺へ。仏陀の像、ウサギ、ゾウなどの像が並んでいました。

裏手にあるこの地域の聖母を祀るバーチャウスー廟へ。人々の信仰を集める寺のようで、熱心に人々がお祈りをささげています。帰りはバスごりこむ渡し船に乗りました。窓にやってくる売り子からドーナツを購入。とても甘くておいしかったです。



今日もお腹がすいたてランチタイムです。今日もビーフン、いかの炒めものなどが並びます。毎日少しずつメニューが変わります。魚醤を生かしたサラダが本当に美味しいです。野菜炒めも触感が残っていて、これも好みに合います。お腹がすいたーと食べるご飯はなんておいしいのでしょう。毎日、体を使って遊んで、美味しいものを食べて、静かにメコン川の風景を眺めて、ぐっすり眠る。心がほぐれてリラックスしくのを感じ、贅沢な時間だなあと嬉しく思いました。

午後はいよいよカンボジアに入国です。日本人はカンボジアビザ(35ドル)の取得が必要なのですが、船のクルーにパスポートを預ければ、入国手続きを代行してくれるので簡単です。書類に記入する必要もなく、入国管理官が顔をチェックして入国審査は終了です。とても簡単で楽々。ちょっぴり拍子抜けするくらいでした。夕方までサンデッキで風景を楽しみながら、のんびり昼寝をしました。



今晩のディナーはクメール(カンボジア)料理です!エビのスープ、バナナの葉とチキンのサラダの他、大皿で牛肉の甘辛炒め『BEEF LOK LAK』、カンボジア風ココナッツミルク風味のカレー『FISH AMOK』、青梗菜の炒め物、レモングラス風味のライス。どれも香り豊かで繊細な味付けです。以前、カンボジアを訪れた時にもアモックは何度か食べていて、とてもお気に入りの料理なのですが、少しずつ味が異なり同じものはひとつもありません。アモックは奥が深いですね。デザートはバナナのラム酒ソースでした。バナナは熟した状態で収穫するからでしょうか、日本で食べるよりも美味しく感じます。バナナは何種類もあり、モンキーバナナが登場すると嬉しくなります。

今日の映画は『キリングフィールド』。1970年代のカンボジア時代の内戦を取材したニューヨーク・タイムズの記者とカンボジア人助手の物語です。クメール・ルージュによる支配は狂気だったとしか考えられないのですが、映画はその負の歴史を伝えています。